SGH

進化した物流ソリューション

進化した物流ソリューションの提供に関する方針

SGホールディングスグループのさまざまなリソースを活用することで、業種業態が多岐にわたる顧客のサプライチェーンにおける物流の川上から川下までの幅広い領域において、顧客のニーズに沿った物流ソリューションを提案できるよう、体制を強化しています。

既存顧客に対しては潜在ニーズの深掘りと提案の実施、新規マーケットに対しては他企業との協業も視野に入れた新しいサービスの開発・提供を行います。

進化した物流ソリューションの提供に関する体制

SGホールディングスグループでは佐川急便が中心となってグループ横断の先進的ロジスティクス・プロジェクトチーム「GOAL®」を組織し、物流の全体最適化によって企業の経営課題を解決しています。「GOAL®」は全国各地でチームを編成し、グループ横断でお客さまの経営課題に対して物流を通じて最適なソリューションを提供しています。

その提案領域は幅広く、海外からの原材料・部品の調達・保管加工から国内店舗への配送にいたるまで、顧客のサプライチェーン全体をカバーしています。

また物流そのものだけではなく、物の流れを一元管理するシステムの構築や、企業・個人双方に向けた幅広い決済サービスの提供まで行っています。近年は同業他社との連携により、さらに幅広いニーズに応えることができる体制も整備しています。今後もお客さまに最適なロジスティクスソリューションを提供するため、SGホールディングスグループが持つ国際的なネットワークと、大規模な物流インフラをさらに拡充していきます。

進化した物流ソリューションの提供に関する取り組み

物流効率化によるまちづくりへの貢献

多くの買い物客が利用するショッピングモールなどの大型商業施設や大型複合ビルでは、200~300ほどのテナントが軒を連ねています。各テナントがさまざまな業者に日々商品を発注していくことにより、1日に数百台以上の納品トラックが施設に出入りすることも珍しくありません。現在、施設周辺では交通渋滞や環境問題などのさまざまな課題への対策が求められています。

SGホールディングスグループでは仕入~入庫・検品工程を効率化する「スマート納品®」、大型商業施設向けに人・物・車・情報を一元管理する「館内物流」など、大型複合施設や商業施設の物流課題の解決につながるサービスを展開しています。これらのサービスを通じて、施設内外の車両台数削減による渋滞の緩和や環境負荷低減、セキュリティ向上、さらには施設周辺の歩行者の安全対策など、物流効率化によって大型商業施設を起点としたまちづくりに貢献しています。

スマート納品®

佐川急便は、企業間取引の調達(仕入れ)から入荷(入庫・検品)までの工程を大幅に効率化するサービス「スマート納品®」を展開しています。従来はサプライヤーからバラバラに納品されていた荷物を佐川急便による納品に変更したうえで佐川急便の中継センター・営業所などに集め、荷受け側の指定に合わせて納品前に商品カテゴリー別・ロケーション別といった事前仕分けをして納品を行っています。また、深夜・早朝を含む時間帯別納品にも対応しています。

スマート納品

館内物流

佐川急便とワールドサプライは、大型の商業施設や複合施設などに出入りする人・物・車・情報・施設保全を一元管理する「館内物流」を提供しています。1日で数百台に及ぶオフィスや店舗への直納事業者の車両をコントロールし、ビル周辺で渋滞を起こさないよう、卸し場での駐車時間をできるだけ短くする必要があります。そこでSGホールディングスグループが館内物流を受託している施設では、入館手続きの迅速化とセキュリティの確保を目的に納品車両を事前登録制にしてスムーズな施設内の物流を実現しています。館内物流の導入で、施設周辺の交通渋滞が緩和され、環境負荷の低減にもつながっています。

館内物流

国際物流における高付加価値サービスの提供

SGホールディングスグループは、グローバルにも事業を展開しており、海外ではフレイト・フォワーディングを主軸に据えながら、通関、3PL(企業物流の一括請負)、現地での陸送なども強化し、グループ一体でグローバルに広がるお客さまのサプライチェーンをサポートできる体制を構築しています。今後も各国における物流インフラの構築を通して、お客さまのビジネスの発展と人々の生活をより豊かにすることに貢献していきます。

日本向け国際一貫物流『スマート・インポート®』

スマート・インポート®」は、アジア各国・地域に生産拠点を持つ事業者などを対象としたサービスです。現地の物流拠点で製品を荷受けし、検品・アソート・国内配送伝票の貼付といった物流加工を行った後、日本国内の納品先まで国際輸送しています。海外で物流加工を済ませることで、(1)国内での作業軽減、(2)不良品の返送・通関コストの削減、(3)リードタイムの短縮やコストの最適化などのメリットがあります。

越境ECをサポートする物流インフラの提供

国際貨物事業を担うSGHグローバル・ジャパンは、国内外のグループ会社や協力会社とのネットワークを活かし、国境を越えて展開する国際的なEC(越境EC)に最適な物流インフラの提供を行っています。EC事業者は、この越境EC物流インフラを活用してワンストップで新規市場における輸送網を構築できます。高品質で信頼できる物流インフラの提供を通じて、EC事業者・EC利用者の利便性向上と越境EC市場の活性化に貢献していきます。

ベトナムのコールドチェーン支援事業へ参画

SGモータースは、株式会社海外交通・都市開発事業支援機構とともに、ベトナムにおけるコールドチェーンに必要な車載冷凍冷蔵設備の供給事業へ参画しました。ハノイ近郊のVSIPバクニン工業団地内に運営会社(SGモータースベトナム)を新規設立し、車載冷凍冷蔵設備および同架装車両などの製造・販売・メンテナンスを行うことで3温度帯(ドライ・冷蔵・冷凍)管理輸送の導入を後押しします。ベトナムでは、急速な経済成長に伴い物流需要の拡大が見込まれる中、コールドチェーン機能が不足しており、現地日系企業や現地大手小売事業者などから、コールドチェーン物流の充実を期待されています。

車両エンジンを動力として冷凍庫内温度を-18℃以下に保ち、その冷気を循環させ冷蔵庫内温度を+5℃に保つ設備

物流領域拡張と付加価値創造の推進

SGホールディングスグループでは宅配便以外にもさまざまな物の輸送を行っています。グループ各社及び協力会社も一体となって、お客さまのさまざまな物流ニーズに付加価値でお応えし、物流事業を通じてお客さまの事業と社会・経済の発展に貢献しています。

オープンイノベーションによる新たな価値の創造

2030年に向けた長期ビジョン「Grow the new Story. 新しい物流で、新しい社会を、共に育む。」を掲げるSGホールディングスグループは、スタートアップ企業をはじめとする外部の企業などと連携して、さまざまな社会課題の解決を目指すオープンイノベーション活動「HIKYAKU LABO」を推進しています。

SGホールディングスグループの経営資源と、スタートアップ企業などの独創的なアイデアや技術を掛け合わせ、輸配送の分野にとどまらない幅広い領域の課題解決を目指します。グループ各社の経営陣が取り組みにコミットすることで、迅速な事業化、既存事業の進化を図ります。

自社だけでなく、社外のプレイヤーが持つ技術やアイデア、経営資源などを組み合わせ、革新的なビジネスモデル、サービスなどを開発し、社会課題の解決や新たな価値の創造を目指す手法


総合物流ソリューションによる新しい価値の創造