SGH

地域社会への貢献

社会課題に対する認識

SGホールディングスグループは、29の国と地域において幅広くビジネスを展開しており、事業基盤である地域社会を健全に保つことは、事業を持続的に継続していくためにも非常に重要です。日本国内では少子高齢化対応と地方創生が喫緊の課題であると認識しています。一方、海外では、新興国における貧富の差の解消が世界的な課題となっています。また、国内外の事業を展開する地域において、自然災害への備えや、発生した災害に対する支援などを行うことはインフラを担う企業としての責務だと考えています。

地域貢献に関する方針

SGホールディングスグループが社会の信頼と共感を得るための宣言である「行動憲章」と、それを具体的に表現した「倫理・行動規範」には「自治体への支援と連携」「地域の発展につながるサービス」「次世代育成および海外での地域貢献」がうたわれています。それに則り、地域社会に対して、環境・経済・社会など総合的な観点からさまざまな施策を実行しています。

国内では、自治体ごとに抱える課題が多種多様であることを受け、全国の自治体と「地域活性化包括連携協定」を締結し、それぞれの地域のニーズに合った課題解決に積極的に取り組んでいます。

地域貢献に関する体制

日本では、全国に400以上の営業所を展開する佐川急便を軸に、地域社会への貢献を行っています。

地域が抱える課題は多様化しており、暮らしやすく魅力的なまちづくりに向けて、多くの自治体が独自に取り組みを進めています。佐川急便では、それぞれの自治体のニーズと、会社の強みを掛け合わせて「地域活性化包括連携協定」を締結することで、会社全体として地域の課題解決に取り組む体制を整えています。2020年5月末時点で、21道府県、9市との協定締結に至りました。協定の内容は「手ぶら観光」の推進による観光振興への貢献、地産品の流通や販売促進に協力する体制の構築、災害時の支援物資の輸送など、地域活性化の取り組みから災害支援まで多岐にわたります。また、「安全で住みよいまちづくり」を実現するため、子ども・青少年の育成、高齢者・障がい者支援、環境保全などさまざまな面から社会課題の解決につながる取り組みを展開しています。

締結実績

2015年 6月 平戸市
2016年 3月 京都府
山梨県
8月 大阪府
横浜市
栃木県
10月 岡山市
2017年 2月 鹿児島県
宮崎県
3月 新潟市
熊本市
群馬県
島根県
5月 山口県
8月 名古屋市
大分県
9月 高知県
愛媛県
10月 三重県
12月 静岡市
2018年 1月 鳥取県
2月 岡山県
3月 広島市
5月 北海道
愛知県
7月 佐賀県
2019年 3月 香川県
さいたま市
高槻市
4月 宮城県
2020年 1月 岩手県

地域貢献に関する目標と実績

バウンダリ 中長期目標 2019年度実績
SGホールディングスグループ 持続可能なまちづくりへの貢献 ●災害協定の締結数増
●貨客混載の実施件数増
地域の産業・観光振興 ●手ぶら観光実施拠点14カ所
●地域活性化包括連携協定の締結数増
次世代育成に向けた教育の推進 ●各種スポーツ支援への取り組み

「持続可能なまちづくり」、「地域の産業・観光振興」、「次世代育成に向けた教育の推進」という中長期目標に向けて、2019年度も取り組みを行いました。 持続可能なまちづくりに関しては、自治体の災害時に協力できるよう、災害協定の締結や、防災訓練への参加を継続実施しました。地域の産業・観光振興については、地域活性化包括連携協定について、2019年度は2県と新たに協定を締結しました。次世代育成に向けては、SGホールディングスグループとして「全国高等学校駅伝競走大会」への協賛や、その他イベントを実施しました。

地域貢献に関する取り組み

持続可能なまちづくりへの貢献

地域インフラの維持(貨客混載)

佐川急便は、貨物と旅客の輸送や運行を一緒に行う貨客混載を推進しています。人口減、少子高齢化に伴う旅客需要の低迷により、特に過疎化が進む地域では、交通インフラの継続維持や労働力の確保が困難となる社会問題が顕在化しています。

そこで、異なる輸送モードが手を取り合うことによって互いの課題を解決するモデルとして、輸送余力を活用した貨客混載を進めています。トラックによる輸送を削減することで、CO2排出量削減などの環境対策だけでなく、地域の生活基盤となるバス、鉄道などの交通インフラの継続的な維持にも貢献することができます。

鉄道やバス、乗合タクシーに加え、2018年度には乗用タクシーによる荷物の集配も開始し、2019年度は、全国で初めて佐川急便、日本郵便、ヤマト運輸3社が共同で取り組んだ村営バスによる貨客混載を3月23日から開始しました。

実績

実施時期 実施事業者 実施概要
2018年 2月 羽後交通 それぞれの秋田県の由利本荘市~にかほ市間、男鹿市船川港船川~同市北浦湯本間で実証実験。
3月 秋田中央交通
6月 エムケイ 関西国際空港~京都市内間で、乗合タクシーを活用した手荷物即日配送サービスを提供開始。
JALエービーシー
10月 山城ヤサカ交通 相楽郡笠置町で乗用タクシーを活用した貨客混載事業を開始。荷物の集配を乗用タクシーで行うことは全国初の試み。
11月 HEYタクシー 北海道上川郡当麻町で乗用タクシーを活用した貨客混載事業を開始。
12月 天塩ハイヤー 天塩郡幌延町で乗用タクシーを活用した貨客混載事業を開始。
2019年 4月 JR北海道 宗谷線稚内駅~幌延駅間で貨客混載事業を開始。
11月 松浦鉄道 松浦鉄道西九州線 松浦駅~潜竜ヶ滝駅間で貨客混載事業を開始。
2020年 3月 西米良村営バス 宮崎県西米良村にて佐川急便、日本郵便、ヤマト運輸3社との村営バスによる貨客混載事業を開始。

〈事例紹介〉乗用タクシーとの連携

京都府相楽郡笠置町を事業エリアとする「山城ヤサカ交通」との貨客混載事業。佐川急便京都精華営業所で山城ヤサカ交通の運転手が配達荷物を受け取り、タクシー車両に積み込んだ後、旅客事業を開始します。乗客利用の比較的少ない日中の時間帯など、旅客業務を行う以外の時間を活用して荷物の集荷・配達を行います。

旅客と荷物を運ぶ「かけもち」をすることで、宅配事業の生産性向上と地域の交通インフラの活性化を促すことができます。

運用フロー
運用フロー

被災自治体の復興支援

佐川急便は、緊急支援物資の輸送や被災地の各避難所への物資の配送など、災害発生時の被災地支援活動を行っています。77の自治体・団体と災害協定(2020年6月末時点)を締結しており、2019年度は9の自治体・団体の訓練に参加協力しました。

復興支援
2018年7月 西日本豪雨における災害支援
災害支援
2019年10月 宮城県丸森町における災害支援

宮城県丸森町における災害復興支援の事例

2019年10月12日に記録的な大雨を降らせた台風19号(令和元年東日本台風)を受け、同年4月に協定を締結していた宮城県からの要請で丸森町での支援物資輸送を実施し、町の体育館から避難所までの定期的な配送を請負いラストワンマイルを支えました。

地域の産業・観光振興

「手ぶら観光」サービス

各自治体と締結した包括協定の一環として「手ぶら観光」を推進しています。これは、観光客の手荷物をお預かりし、次の滞在先のホテルなどへ送ることで、手ぶらで観光を楽しめるサービスです。手ぶら観光で回遊を促し、日本全国での観光促進と地域活性化につなげていきます。

地域農産物の販路拡大

佐川急便では、株式会社農業総合研究所と共同で生産者直送農産物の販路拡大をサポートする取り組みを2017年から開始し、2019年1月から本格的に運用しています。 本取り組みでは、農業総合研究所が提供する農産物流通プラットフォームを通じて都市圏の消費者に農作物を販売しており、佐川急便の長野営業所を農産物の集荷場として使用しています。2019年度は、1月に本格運用を開始した長野県須坂市に続き、山梨県笛吹市においても佐川急便施設を活用した農産物出荷用の集荷場を開設しました。生産者が丹精込めて育てた良質な農産物を都市部などの消費地に鮮度を保って届けることが可能になり、また、生産者の収入の安定に貢献することができます。

次世代教育

職業体験

佐川急便は、小中学生を対象に荷物の仕分けや台車を使った集荷・配達を体験してもらう職業体験を実施しています。また、2007年からフューチャー イノベーション フォーラム(FIF)が企画・運営する子ども向け職業体験イベントに協力しています。

スポーツ支援

SGホールディングスグループは、スポーツを通じた次世代育成教育に取り組んでいます。

滋賀県守山市にはグループのスポーツ施設を有し、各種取り組みに活用しています。

全国高等学校駅伝競走大会
次世代を担う若き高校生ランナーの支援を目指して協賛を行っています。2019年度は男女別に全都道府県から選手が参加し、SGホールディングスグループ創業の地である京都を駆け抜けました。
SAGAWA SHIGAフットボールアカデミー
佐川急便では「SAGAWA SHIGAフットボールアカデミー」を主宰し、サッカーを通じた子どもたちの健全な育成をサポートしています。未就学児から中学生を対象にサッカースクールを運営しているほか、守山市内を中心に幼稚園での訪問キッズサッカーも開催しています。

クリーンアップ活動

佐川急便では、国内営業所の従業員一人ひとりが環境に対する高い意識を持ち、主体的に環境活動に取り組むことが重要であるとの考えから、全社を挙げて環境負荷低減に取り組んでいます。2003年度より「環境行動」を制定し、毎月の環境に関する取り組みテーマを定めた環境ポスターを掲示し、従業員が参加することができる環境活動を実施・推進しています。

2019年5月度はクリーンアップ運動に取り組み、事業所周辺の清掃などの活動を実施しました。従業員はもとより、地域の企業、自治体、町内会、学校など社外のステークホルダーと協働して実施するなど、社会的活動との連携、参加も促進しています。

クリーンアップ運動の詳細は以下のとおりです。

参加従業員数 社外の参加者数
佐川急便 10,626人 2,989人

佐川急便2019年5月度クリーンアップ運動活動記録を集計

SGホールディングスグループでは、佐川急便同様に、他の国内事業会社一部でもクリーンアップ活動に取り組んでいます。

若者やグローバル人材の雇用促進

SGホールディングスグループは国内においては、毎年650名程度の新卒雇用を行っており、また短期間(1or2Day)インターンシップの受け入れを行い、地域社会や職業体験による運輸業界全体の発展に寄与しています。

また、外郭団体の公益財団法人SGH財団は留学生の奨学や、開発途上国や新興国の研修生の受け入れに取り組んでいます。当財団は1986年度から2020年度までの35年間に558名、累計12億円超の奨学給付を行ったほか、中国などから車両整備技術研修などで研修生の受け入れをしております。

グループのSGモータースは、国内の自動車整備専門学校で学んだ外国人留学生を整備士として雇用しており、外国人整備士の数は2020年7月時点で、8か国85人に達し、同社全体の約23%を占めています。

以下についてはリンク先のESGデータブックをご確認ください。

・外郭団体によるグローバル人材(留学生)への支援活動 P18

グローバルな社会貢献活動

エクスポランカグループでは、SDGsに基づいて地域への貢献活動のアイディアを出し合い、地域貢献活動を行っています。

障がいを持つ子どもの支援

UAEチームは、障がいを持つ子どもたちが飲食や買い物を楽しむことのできるイベント「Family fun fair」に写真撮影のブースを出展しました。ブースにおいて集めた資金は、イベントを主催したNPO団体「AI Noor」に寄付しました。

子どもの飢餓をゼロに

フィリピンチームは「Project Pearls」と共同で毎月300人の子どもに食事を提供するという取り組みを始めました。

洪水被災地への食糧支援

近年続くスリランカの洪水を受けて、被害を受けた110の家族に食糧を配給しました。

洪水被災地への食糧支援
洪水被災地への食糧支援