SGH

気候変動

脱炭素ビジョン

SGホールディングスグループ 脱炭素ビジョン

SGホールディングスグループは、ステークホルダーの皆さまとともに、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを進めてまいります。車両:車両から排出される温室効果ガスの削減に取り組みます/施設:再生可能エネルギー由来の電気の使用を推進します/サプライチェーン:サプライチェーン全体での排出削減に取り組みます

脱炭素社会を目指す背景

近年、気候変動に起因する甚大な風水災、干ばつや水不足、生態系への影響などが発生し、その対応は喫緊の課題となっています。世界的にカーボンニュートラルに向けた潮流が加速する中、2015年にパリ協定が採択され、2020年には日本が2050年にカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しました。脱炭素社会への移行が急速に進む中、企業における排出削減の取り組みが重要になっています。

当社グループが脱炭素に取り組む理由

日本のCO2排出量のうち自家用車を含む運輸部門の排出量は約18%を占め、その影響は大きいと認識しています。運輸部門に含まれる旅客や貨物の輸送は、多くの産業や日常生活に深く関わる機能であり、脱炭素社会の実現に向けて輸送における排出削減は重要です。当社グループは総合物流事業を展開し、多くの貨物自動車を使用しています。物流という社会インフラを担う企業グループとして、脱炭素社会に向けた取り組みは責務であると認識し、世界的な喫緊の課題である地球温暖化防止への対策をこれまで以上に強化すべきであると捉えています。ステークホルダーの皆さまとも協力しながら、サプライチェーン全体での排出削減に取り組みます。

国土交通省Webサイト「運輸部門における二酸化炭素排出」参照、数値は2019年度の実績

排出削減目標

対象 目標
スコープ1・2 2030年:CO2排出量46%減(※2013年度比)
2050年:カーボンニュートラルを目指します。
スコープ3 サプライチェーン全体での排出削減に取り組みます。

スコープ1・2削減イメージ

スコープ1・2削減イメージ

削減水準と前提条件

削減水準
日本の排出削減目標に沿うものとする
カーボン・クレジット等の活用によるオフセット分も含める
前提条件
第6次エネルギー基本計画の2030年の電源構成の実現
(※非化石59%:再エネ36~38%、原子力20~22%、水素・アンモニア1%)

社会情勢により国の削減水準や前提条件に変更があった場合、排出削減目標を再検討する可能性があります。

バウンダリ(対象範囲)

国内グループ会社を対象範囲とします(海外グループ会社は順次対応を検討します)

モニタリング

  • スコープ1・2・3を集計し、第三者検証を実施します。
  • モニタリングにより、優先的にCO2削減を実施しなければいけない分野を特定し、削減施策を新たに講じるなどの対応をしていきます。

排出削減施策

グループ脱炭素ビジョン/車両からの排出削減・施設からの排出削減・森林資源の活用による排出削減および吸収・脱炭素社会に資する削減施策
項目 主な施策
車両からの排出削減
  • 環境対応車(EV等)の導入
  • 次世代バイオ燃料等、化石燃料の代替となる燃料媒体の検討
  • 小型化・軽量化を含めた車両のあり方の検討
施設からの排出削減
  • 再生可能エネルギー電力の調達及び創出
  • 省エネ機器の導入推進(EMS、蓄電池、空調、照明など)
森林資源の活用による排出削減
及び吸収
  • グループの保有森林の拡充および持続的な保全によるCO2吸収源としての機能を含む森林の公益的機能の増進
  • グループ施設の木質化・木造化の推進によるエンボディド・カーボンの削減
  • 森林クレジットを始めとしたカーボンオフセット・クレジットの創出・活用
脱炭素社会に資する削減施策
  • 脱炭素を付加価値としたサービス・事業への取り組み
  • 従業員をはじめ幅広いステークホルダーに向けた脱炭素への意識向上を図るコミュニケーションの実施(環境行動や動画コンテンツなど)

建設にかかる原材料調達から加工、輸送、建設、廃棄時に排出されるCO2

解説動画

SGホールディングスグループの脱炭素ビジョンを動画で分かりやすく解説しています。

気候変動に関する体制

気候変動にかかる責任者

SGホールディングスグループでは、気候変動にかかるグループの方針や対応についての統括責任者を担当取締役が担っています。気候変動に関する課題は、代表取締役及び取締役が委員を務めるCSR委員会にて報告・議論され、必要に応じて取締役会に報告されます。

リスクマネジメント

気候変動リスクは当社グループのリスクマネジメントに組み込まれており、年一回のアセスメントを行っています。

CO2排出量実績

CO2排出量推移

温室効果ガス排出量データの詳細はESGブックをご覧ください

脱炭素に向けた取り組み

車両からの排出削減

環境対応車(EV車等)の導入

SGホールディングスグループでは、環境への負荷が少ない車両の導入を推進しています。佐川急便ではEV軽自動車を順次導入していく予定で、排気ガスに含まれる大気汚染物質(窒素酸化物・粒子状物質等)が少ない天然ガストラックや、燃費の良いハイブリッドトラックなども導入しています。

保有車両内訳(国内)

2021年3月末時点

電気 ハイブリッド 天然ガス クリーンディーゼル その他 合計
20台 2,297台 1,844台 10,473台 12,243台 26,877台
電気トラック(試験運用中)
電気トラック(試験運用中)
ハイブリッドトラック
ハイブリッドトラック
天然ガストラック
天然ガストラック

輸配送の効率化

SGホールディングスグループは、輸配送システム全体でCO2排出量の削減に取り組んでいます。例えば、中継センターや佐川流通センター(SRC)を活用し、トラック使用台数を抑制することによって、物流効率化を推進しています。2020年10月には、「次世代型大規模物流センター『Xフロンティア』」内に、関東圏の複数の中継拠点を集約した中継センターを稼働しました。

中継センター(佐川急便)

中継センターの設置によりトラック台数を削減することができます。

中継センターなしの場合、各地域から直行便で荷物を運ぶ必要があります。中継センターを設置した場合、各地域から、中継センターに荷物を集約し、行き先ごとにまとめて運びます。

佐川流通センター(SRC)

SRCは佐川急便の営業所と直結した物流施設で、各工程間のトラック輸送の削減が可能です。

佐川流通センター(SRC)の運用フロー図

サービスセンターの設置

佐川急便は、トラックなどを使用せず台車や自転車などで集配を行う「サービスセンター(SC)」を全国に設置しています。また、サービスセンターでは牽引タイプの電動アシスト自転車「TRIKE CARGO」を導入しています。「TRIKE CARGO」は最大積載量150kgであり、自動車を使わずに一度に多くの荷物を運ぶことができます。

このような取り組みにより、全センター合計で車両約1,500台分のCO2や大気汚染物質を排出削減しています。

東京都など(各都道府県等の条例により異なります)

サービスセンターを設置した場合

サービスセンターを設置した場合
サービスセンター
トライクカーゴ
トライクカーゴ

モーダルシフト

佐川急便ではトラックによる貨物輸送を、列車や船の輸送など環境に対する負荷が少ない輸送方法に切り替えるモーダルシフトを推進しています。モーダルシフトは、CO2排出量の削減だけでなく、一度に多くのものを運べるため、省力化・省人化にも貢献しています。

列車による輸送

2004年より、日本貨物鉄道と共同開発した電車型特急コンテナ列車「スーパーレールカーゴ」による宅配便の輸送を実施。東京-大阪間で上下それぞれの便を定期的に運行しており、東京-大阪間の全輸送量の約10%を担っています。上下合わせた合計積載量は10tトラック56台分に相当します。

電車型特急コンテナ列車「スーパーレールカーゴ」
電車型特急コンテナ列車「スーパーレールカーゴ」
エコレールマーク
「エコレールマークに協賛」
佐川急便は、エコレールマーク取り組み企業の輸送・流通に関わっており、物流事業者としてエコレールマークに協賛しています。
エコレールマークは、環境にやさしい鉄道貨物輸送に取り組んでいる企業や商品であると認定された場合に、その商品やカタログなどに付けられるマークです。

船による輸送

これまでトラック輸送が主だった関東から九州への幹線輸送を、一部海上輸送に転換する取り組みを行っています。2018年度に商船三井フェリー株式会社、大東実業株式会社と共同で実施した「海上輸送を活用したモーダルシフト」が、物流総合効率化法に基づく、「総合効率化計画」として認定を受けています。トラックによる輸送と比較してCO2排出量52%、ドライバー運転時間90%削減の効果があります。

船による輸送

アイドリングストップ

佐川急便では、アイドリングストップを1997年より実施しています。お客さまへの配達・集荷でドライバーが車から離れる際や、営業所での荷物の積み降ろし作業中は、キーを抜きエンジンを停止させることで、排出ガスの抑制に努めています。

施設からの排出削減

事業所でのカーボンフリー電力導入

SGホールディングスグループの物件管理を統括しているSGリアルティは、持続可能な街づくりへの貢献や脱炭素社会の実現を目指して、環境に配慮した物流施設を開発しています。その中でも「SGリアルティ和光」(埼玉県和光市)は、「省エネ(全館LED照明)」や「創エネ(太陽光発電システム)」、「蓄エネ(蓄電池)」を活用したゼロ・エネルギー設計による環境配慮型施設です。これまで日照不足などの影響により発電量が不足した際は、化石燃料由来の電力を受給していましたが、2020年9月より、不足した際に受給する電力すべてを「再生可能エネルギー」由来の電力に切り替えることにより、「CO2排出ゼロ化」を実現しました。

再生可能エネルギー

石油や石炭、天然ガスといった有限な資源である化石エネルギーとは違い、太陽光や風力、地熱といった地球資源の一部など自然界に常に存在するエネルギー。

SGリアルティ和光
SGリアルティ和光
SGリアルティ和光が取得した認証制度 ランク
DBJ Green Building 認証制度

★★★★★

5つ星(最高ランク)

建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)

★★★★★

5つ星(最高ランク)

森林資源の活用などによる排出削減及び吸収

森林保全

高知、徳島の両県内に、約700ヘクタールの森林「さがわの森」を保有する佐川林業では、「森林サイクルの循環を守ること」を最大のミッションとして、地元の森林組合などと協力しながら、森林事業を行っています。

脱炭素社会に資する削減施策

サプライチェーン全体のCO2排出量(スコープ3)削減に向け、お客さまや協力会社へ脱炭素につながる商品・サービスの検討を行っていきます。

また、従業員をはじめステークホルダーに向けたコミュニケーション手段として、動画コンテンツやSDGsコミュニケーションブックなどを作成しております。

その他気候変動に関する取り組み

気候変動への適応策

佐川急便では気候変動への適応に向けて以下の取り組みを行っています。

目的
熱中症予防
  • 速乾性のユニフォームとハーフパンツの採用
  • 営業所構内の設備投資(冷風機・扇風機)
BCP
  • 全国営業所のBCPカルテ作成
  • 停電に備えた電源車の配備
BCM
  • 気象データを活用した「災害対策判断支援サービス」の導入
  • 水害を想定した災害訓練の実施

気候変動への政策決定者との直接的なエンゲージメント

佐川急便では政府や自治体と災害協定を締結しています。災害時にはこれに基づき、各避難所への緊急物資の輸送や物資集積拠点の荷捌きなどに協力します。気候変動の影響による災害への対応に関して、佐川急便が培ってきた災害対応の経験を活かし一刻も早い災害支援活動を行うためには、自治体などとの連携を深めることが欠かせないことから、政府や全国の自治体、大学などと災害協定の締結を進めています。

佐川急便はまた、外部のさまざまな団体・プロジェクトに参画し、コミュニケーションを図っています。日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)に正会員として参画し、行政や政策立案者、業界団体などとの対話を通じて日本政府の気候変動問題に対する提言を行っています。このほか、物流団体連合会の環境対策委員会委員、気候変動イニシアティブ(Japan Climate Initiative)の賛同企業として活動しています。


環境に配慮した事業推進