SGH

気候変動

気候変動に関する方針

SGホールディングスグループでは、物流事業を営む企業グループとして、2019年度にはグループ全体で約41万tのCO2を排出しており、自社が気候変動に与える影響を認識しています。一方、中長期的には、環境規制の強化や、気候変動による災害の増加など、気候変動が事業の持続性に与えるインパクトも非常に大きいと考えています。
そのため、前掲の環境方針に則り、事業活動におけるCO2排出量の削減につながる取り組みとして、エネルギー消費や温室効果ガスの排出が少ない車両、物流設備の活用を進めるとともに、事業用施設のエネルギー使用を抑えるなど、さまざまな取り組みを行ってきました。 また、気候変動リスクは当社グループのリスクマネジメントに組み込まれており、年一回のアセスメントを行っています。
これらの取り組みを継続するとともに、2019年度からは、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に賛同いたしました。今後、気候変動がSGホールディングスグループの財務に与える影響を中長期的な視点で分析し、それによるリスクと機会を事業戦略に活かしてまいります。

気候変動に関する体制

SGホールディングスグループでは、気候変動にかかるグループの方針や対応についての統括責任者は担当取締役がその任にあたります。気候変動に関する課題は、代表取締役及び取締役が委員を務める CSR 委員会にて報告・議論され、必要に応じて取締役会に報告されます。

気候変動に関するリスクマネジメント

気候変動リスクは当社グループのリスクマネジメントに組み込まれており、年一回のアセスメントを行っています。

気候変動に関する目標と実績

バウンダリ 中長期目標 2020年度目標 2019年度目標 2019年度実績
SGホールディングス
グループ
グループ全体における
CO2排出量削減
佐川急便:
CO2排出量(総量)
2020年度末までに-1.0%
佐川急便:
CO2排出量(総量)
2019年度末までに-1.0%
前年度比
-2.2%で
達成
SGムービング:
CO2排出量(総量)
2020年度末までに-1.0%
SGムービング:
CO2排出量(総量)
2019年度末までに-1.0%※
前年度比
-5.0%で
達成

仙台営業所・西東京営業所を除く

2019年度の取り組み結果は、佐川急便・SGムービングともに、個社で掲げたCO2排出量削減に関する目標を達成することができました。引き続き環境対応車の導入、照明のLED化といったハード面と、輸配送の効率化やモーダルシフトなどのソフト面両面において、CO2排出量削減を進めてまいります。

気候変動に関する取り組み

気候変動への適応策

佐川急便では気候変動への適応に取り組んでいます。熱中症予防を目的とした速乾性のユニフォームとハーフパンツの採用や、営業所の構内に冷風機や扇風機を設置するなどの投資を行っています。また、気候変動をはじめとした災害への適応策として、災害の発生を想定したBCPを策定しています。全国営業所のBCPカルテの作成、停電に備えた電源車の4台配備など、実効的な対策を進めています。また、気象データを活用した「災害対策判断支援サービス」の導入、水害を想定した災害訓練の実施など、BCMへの取り組みにも注力しています。

気候変動への政策決定者との直接的なエンゲージメント

佐川急便では政府や自治体と災害協定を締結しています。災害時にはこれに基づき、各避難所への緊急物資の輸送や物資集積拠点の荷捌きなどに協力しています。気候変動の影響による災害への対応に関して、佐川急便が培ってきた災害対応の経験を活かし一刻も早い災害支援活動を行うためには、自治体などとの連携を深めることが欠かせないことから、政府や全国の自治体、大学などと災害協定の締結を進めています。

災害協定の締結は、2020年7月末現在で、79件となっています。

佐川急便はまた、外部のさまざまな団体・プロジェクトに参画し、コミュニケーションを図っています。日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)に正会員として参画し、行政や政策立案者、業界団体などとの対話を通じて日本政府の気候変動問題に対する提言を行っています。このほか、物流団体連合会の環境対策委員会委員、気候変動イニシアティブ(Japan Climate Initiative)の賛同企業として活動しています。


JCLP の行政や政策立案者との対話、政策提言

2019年 2月13日
JCLPは脱炭素化に向き合う企業の「脱炭素ビジネス立国」への期待を伝えるべく、関経済産業副大臣との対話を実施。
2019年 4月23日
JCLPは「パリ協定長期成長戦略懇談会」が日本政府に向けた提言を踏まえた意見書を公表。
2019年 9月19日
JCLPは気候行動サミットにおける国連事務総長の呼びかけに対する賛同を表明し、その書簡を、アントニオ・グテレス国連事務総長に送付。
2019年10月23日
JCLPは来日中のチャールズ皇太子との対話を実施。脱炭素社会への移行において求められる企業になるという理念を共有し、JCLP はチャールズ皇太子がパトロンを務める英国の「プリンスオブウェールズ・企業リーダーズ・グループ(CLG)」と10年にわたり連携。
2019年11月29日
JCLPは「日本の温室効果ガス排出削減の中期目標(NDC)に対する意見書」を公表し、関係省庁の大臣に送付し、2℃(1.5℃努力)目標に整合するように、NDC を引き上げることを求める。
2020年 6月25日
JCLPは小泉環境大臣との対話を実施。日本でPPAを実現するための政策導入など、具体的なグリーンリカバリーの内容について提案。
2020年 7月10日
JCLPは牧原経済産業副大臣との対話を実施。再エネ大量導入に資する送配電網の整備、コーポレート PPA 推進施策、カーボンプライシングなど、具体的なグリーンリカバリーの内容について提案。

以下についてはリンク先のESGデータブックをご確認ください。

  • 温室効果ガス(GHG)排出量 P4
  • Scope1 の排出量 P5
  • Scope3 の排出量 P5
  • 内部炭素価格 P6
  • 総エネルギー投入量 P6
  • 温室効果ガス排出量検証報告書 P26-27

輸配送の効率化

SGホールディングスグループは、輸配送システム全体でCO2排出量の削減に取り組んでいます。例えば、中継センターや佐川流通センター(SRC)を活用し、トラック使用台数を抑制することによって、物流効率化を推進しています。

中継センター(佐川急便)

中継センターの設置によりトラック台数を削減することができます。

佐川流通センター(SRC)

SRCは佐川急便の営業所と直結した物流施設で、各工程間のトラック輸送の削減が可能です。

サービスセンターの設置

佐川急便は、トラックなどを使用せず台車や自転車などで集配を行う「サービスセンター(SC)」を全国に約340か所(2020年3月末時点)設置しています。1か所当たり3~5台の車両使用を抑制でき、全センター合計では車両約1,500台分のCO2や大気汚染物質を排出削減しています。

サービスセンターを設置した場合

サービスセンターを設置した場合
サービスセンター

アイドリングストップ

佐川急便では、アイドリングストップを1997年より実施しています。お客さまへの配達・集荷でドライバーが車から離れる際や、営業所での荷物の積み降ろし作業中は、キーを抜きエンジンを停止させることで、排出ガスの抑制に努めています。

環境に配慮した車両の導入

SGホールディングスグループは、環境への負荷が少ない電気自動車やハイブリッドトラック、天然ガストラック、クリーンディーゼル車といった環境に配慮した車両の導入を推進しています。2018年度には、佐川急便の文京営業所において電気トラックの試験運用が開始されました。天然ガストラックはCO2、NOx(窒素酸化物)、PM(粒子状物質)などの排出ガスを抑制し、ハイブリッドトラックや電気自動車は燃料消費を抑えることができます。

佐川急便は2018年6月から、日本の運送業界では初となるいすゞ自動車とシェルジャパンが共同開発した大型LNG(液化天然ガス)トラックの試験走行に協力しました。これによりLNGトラックは、軽油を使用する一般的なディーゼルトラックと比べてCO2の排出を10%ほど削減することが可能です。

また、SG佐川アメロイドでは、旧基準(Euro2)から新基準(Euro5or6)への移行を進めており、2019年度においては6台の入れ替えを行いました。

保有車両内訳(国内)

2020年3月末時点

電気 ハイブリッド 天然ガス クリーンディーゼル その他 合計
19台 1,801台 2,259台 9,209台 13,584台 26,872台
電気トラック
電気トラック
ハイブリッドトラック
ハイブリッドトラック
天然ガストラック
天然ガストラック

新型業務用電動アシスト自転車 「TRIKE CARGO」(トライクカーゴ)の導入

佐川急便では、2019年3月に試験導入した牽引タイプの電動アシスト自転車「TRIKE CARGO」を2020年8月に本格導入しました。最大積載量は150kg(※)と、一度に多くの荷物を運べるため、環境負荷低減とともに作業効率の向上にも寄与します。

東京都など(各都道府県等の条例により異なります)

天然ガストラック

モーダルシフト

佐川急便ではトラックによる貨物輸送を、列車や船の輸送など環境に対する負荷が低い輸送方法に切り替えるモーダルシフトを推進しています。モーダルシフトは、CO2排出量の削減だけでなく、一度に多くのものを運べるため、省力化・省人化にも貢献しています。

列車による輸送

2004年より、日本貨物鉄道と共同開発した電車型特急コンテナ列車「スーパーレールカーゴ」による宅配便の輸送を実施。東京ー大阪間で上下それぞれの便を定期的に運行しており、東京ー大阪間の全輸送量の約10%を担っています。上下合わせた合計積載量は10tトラック56台分に相当します。

電車型特急コンテナ列車「スーパーレールカーゴ」
電車型特急コンテナ列車「スーパーレールカーゴ」
エコレールマーク
「エコレールマークに協賛」
佐川急便は、エコレールマーク取り組み企業の輸送・流通に関わっており、物流事業者としてエコレールマークに協賛しています。
エコレールマークは、環境にやさしい鉄道貨物輸送に取り組んでいる企業や商品であると認定された場合に、その商品やカタログなどに付けられるマークです。

船による輸送

これまでトラック輸送が主だった関東から九州への幹線輸送を、一部海上輸送に転換する取り組みを行っています。2018年度に商船三井フェリー株式会社、大東実業株式会社と共同で実施した「海上輸送を活用したモーダルシフト」が、物流総合効率化法に基づく、「総合効率化計画」として認定を受けています。モーダルシフトの実施前に比べて、CO2排出量52%、ドライバー運転時間90%削減の効果があります。

船による輸送

環境配慮型物流施設

SGリアルティは、持続可能な街づくりへの貢献や脱炭素社会の実現を目指して、環境に配慮した物流施設を開発しています。その中でも「SGリアルティ和光」(埼玉県和光市)は、「省エネ(全館LED照明)」や「創エネ(太陽光発電システム)」、「蓄エネ(蓄電池)」を活用したゼロ・エネルギー設計による環境配慮型施設です。これまで日照不足などの影響により発電量が不足した際は、化石燃料由来の電力を受給していましたが、2020年9月より、不足した際に受給する電力すべてを「再生可能エネルギー※」由来の電力に切り替えることにより、「CO2排出ゼロ化」を実現しました。

再生可能エネルギー

石油や石炭、天然ガスといった有限な資源である化石エネルギーとは違い、太陽光や風力、地熱といった地球資源の一部など自然界に常に存在するエネルギー。

SGリアルティ和光
SGリアルティ和光
SGリアルティ和光が取得した認証制度 ランク
DBJ Green Building 認証制度

★★★★★

5つ星(最高ランク)

建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)

★★★★★

5つ星(最高ランク)

LED照明への転換促進

佐川急便では、営業所や大型物流施設でのLED照明の導入を促進しています。2019年度までに308か所(前年+79か所)への導入を行い、 約12,000t(約2,300万kW)のCO2を削減しました。


環境に配慮した事業推進