SGH

トップメッセージ

Grow the new Story.
新しい物流で、新しい社会を、
共に育む。

株主・投資家の皆さまには、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

現在の社会・経済環境は、新型コロナウイルス感染症の影響から、社会・経済活動が平時に戻りつつある一方で、物価上昇や円安が進行、足元では物価変動の影響を除いた実質GDPがマイナス成長になるなど、景気回復の動きは力強いものとは言い難い状況です。加えて、地政学リスクの拡大などを背景に世界経済の成長鈍化が懸念されるなど、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

物流業界では、これに加え、いわゆる「物流の2024年問題」(以下、「2024年問題」)と呼ばれる、自動車運転業務における時間外労働時間の上限規制が2024年4月1日より適用開始となり、大きな転換点を迎えています。「2024年問題」を起点とする輸送力の不足は日本の経済成長を左右する重要な問題であり、物流事業者のみならず、社会全体で持続可能な物流実現に向けた取り組みを進めなくてなりません。

このような環境のもと当社グループでは、輸送力不足の大きな原因の一つが物流における低い生産性にあると捉え、DXを活用した配達の効率化や、輸送ネットワークの最適化、自動化・省人化等を進めています。これらの取り組みに加え、サービス品質を維持するための適正運賃収受にも継続的に取り組んでおり、2024年4月1日より宅配便届出運賃等の改定もさせていただきました。

日本が長期的な人口減、経済規模縮小に直面する中で、持続的成長を実現していくために、当社グループの事業基盤である宅配便の安定的な成長を図るとともに、今後の成長ドライバーとなる3PLや国際事業といった宅配便以外のビジネスの拡充も進めてまいります。

当社グループが「2024年問題」と並んで重要な社会課題と考えているのが脱炭素化です。物流という社会インフラを担う私たちにとって脱炭素化の推進は責務であり、当社グループは2022年4月に公表した「脱炭素ビジョン」のもと、2050年のカーボンニュートラルを目標に取り組みを進めています。自社の温室効果ガス削減はもちろんですが、お客さまのサプライチェーン全体の環境負荷低減に貢献する物流サービスの提供に注力するなど、新たなサービスの創出に取り組んでいます。

株主・投資家の皆さまにおかれましては、一層のご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

2024年6月26日

SGホールディングス株式会社
代表取締役社長

松本 秀一