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SGシステム

「Biz-AI×OCR」給与支払報告書を対象としたAI-OCRサービス
読み取り累計100万枚突破

独自エンジンの認識精度は99%以上、作業効率が最大約50%アップ

事業

 SGホールディングスグループにてIT統括事業を担うSGシステム株式会社(以下「SGシステム」)は、2023年4月に、AIを活用したOCROptical Character Recognition:光学的文字認識)プラットフォームサービス「Biz-AI×OCR1で提供する給与支払報告書(以下「給報」)を対象とした読み取りサービスで、読み取り実績100万枚、1億項目2を突破しました。
 
 「Biz-AI×OCR」の給報向けサービスは、202212月に実施したバージョンアップにおいて、仕分けエンジンを刷新し、複数種の帳票の仕分けが可能になりました。その結果、読み取り精度が向上し、サービスを提供したBPOBusiness Process Outsourcing)事業者において、人が入力した場合と比較し、作業効率が最大で約50%向上するなど、読み取り実績の拡大に寄与しました。
 
 「Biz-AI×OCR」は、サービスの提供を開始してから2年で30社を超えるお客さまに導入していただいています。SGシステムは、今後もAI-OCRAIを活用したOCR技術)サービスを提供することで業務の省力化や効率化を支援するとともに、SGホールディングスグループで培ってきたIT・デジタル技術のさらなる向上に取り組み、DXを進めるすべてのお客さまの付加価値の向上と収益の拡大に貢献してまいります。
 

Biz-AI×OCR」について

 SGシステムは2019年にフューチャーアーキテクト株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:神宮由紀、以下「フューチャーアーキテクト」)と共に、佐川急便の配送伝票のサイズ・重量入力業務を自動化するAI-OCRを開発し、入力業務にかかる作業時間を月間8,400時間短縮3しました。また、配送伝票だけではなく、AI-OCRを活用しグループ内の帳票入力業務を自動化するなど、業務効率化に貢献してきました。これらのノウハウを元に、AIを活用したクラウド型のOCRプラットフォームサービス「Biz-AI×OCR4を開発し、2021年よりグループ外のお客さまにも提供しています。

Biz-AI×OCR」の給報向けサービスについて

 給報は、事業者が従業員に支払った給与額などを市区町村へ報告する書類で、提出された内容をもとに住民税額が算出されます。近年、地方税ポータルシステム「eLTAX」などの導入によって手続きの電子化が促進されているものの、給報における「eLTAX」の利用率は2021 年度の実績で61.55に留まっています(日本の給与所得者はおよそ5,931万人6)。
 
 また、給報は市区町村によりフォーマットが異なるうえ、複数種の帳票で構成されています。自治体をはじめ業務委託先のBPO事業者におけるデータエントリー業務において、OCRによる電子化が試みられてきたものの、読み取る項目や場所などを定義することが難しく、実業務への適用は困難でした。こうした課題を解決すべく、SGシステムとフューチャーアーキテクトは、独自のAI-OCRエンジンとアルゴリズムを組み合わせて給報向けAI-OCRサービス7を開発し、2021年に提供を開始しました。

 「Biz-AI×OCR」の給報向けサービス 最新版の特徴

1. 仕分け機能の強化

 仕分けエンジンを刷新し、「明細書」「総括表」「その他」の仕分けが可能に。「明細書」の仕分け精度は最大で99.98%まで向上。

2. 非定型帳票の項目の自動特定性能の向上

 スキャンノイズが入った帳票や低画質の帳票、台紙に貼られた帳票なども読み取ることができ、99.1%以上の項目を自動特定。

3. AI-OCRエンジンの強化

 AIアルゴリズムを見直し、給報のOCR対象項目における読み取り精度は最大で99.9%台に向上。

4. 読み取り結果の変換機能を強化

 読み取り結果を自治体ごとに求められる仕様に変換可能。複雑な変換にも対応し、後続のエントリーシステムへのAI-OCR結果の取り込みを容易化。

5. 処理性能の向上

 一般的なスペックのPCにアプリケーションをインストールするだけで、1時間当たり約2,000枚の高速読み取りができ、専用オンプレミス製品の設置は不要。同水準のスペックPCを複数台接続することで、台数に比例して処理性能が向上。

※1 「Biz-AI×OCR」は、フューチャーアーキテクトが提供する「Future OCR®」のSGシステムにおけるサービス名称です。「Future OCR®」はフューチャーアーキテクトの登録商標です。
※2 給報のうち「明細書」のみの読み取り実績。
※3 佐川急便の配送伝票入力業務を自動化するAIシステムが本稼働 ~月間8,400時間を創出し、貴重な労働資源を最大限に有効活用~
 https://www.sg-hldgs.co.jp/newsrelease/2019/0802_1473.html

目視では読み取りづらい手書き数字(これに基づき料金が決定される)も、今回のAIシステムでは正確に読み取ることができる
※4 【SGシステム】 AIを活用したOCRプラットフォームサービス「Biz-AI×OCR」の提供を開始

 https://www.sg-hldgs.co.jp/newsrelease/2021/0127_1657.html
※5 「令和4年度(2022年度) 地方税における電子化の推進に関する検討会 とりまとめ」(PDF)

 https://www.eltax.lta.go.jp/news/06523/%E6%9C%AC%E6%96%87.pdf
※6 国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」  
 https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/gaiyou/2021.htm
※7 【SGシステム】 給与支払報告書を対象としたAI-OCRサービスの提供を開始

 https://www.sg-hldgs.co.jp/newsrelease/2021/0309_1674.html

  

会社概要

■SGシステム株式会社

 SGシステムは、佐川急便をはじめとするSGホールディングスグループの各システムの開発・設計、保守・運用を行うシステムインテグレーション事業を中心に、物流ITのコンサルティング事業、総務・経理業務などのシェアード事業、代金引換サービスなどの決済事業、文書のイメージ化やテキストデータ化、コールセンターやバックオフィス業務などのBPO事業をグループ外のお客さまに対しても提供しています。

代表者:代表取締役社長 谷口 友彦
設立:1983217
事業内容:情報システムに関する企画、設計、開発、保守、運用業務等
URL:https://www.sg-systems.co.jp

■フューチャーアーキテクト株式会社

代表者:代表取締役社長 神宮 由紀
設立:201641
事業内容:ITを武器とした課題解決型のコンサルティングサービスの提供
URL:https://www.future.co.jp