日光国立公園は、昭和9(1934)年12月4日に誕生した、我が国最初の国立公園の一つです。公園区域は福島、栃木、群馬の三県にまたがり、その総面積は114,908haです。公園区域の大半は那須火山帯に属する山岳地であり、北関東最高峰である白根山(標高2,578m)をはじめ、古くから信仰の山として名高い男体山(標高2,486m)、今なお火山活動が活発な那須岳(標高1,917m)などの山岳が分布します。また、これらの山麓には高原が広がり、その中に火山活動に起因する湖沼や壮大な瀑布、紅葉の美しい渓谷が彩りを添えています。
一方で、世界遺産にも登録された神社仏閣をはじめとする数々の歴史的建造物とそれを取り巻く自然景観との見事な融合が見られます。
日光国立公園は、首都圏からの鉄道や自動車によるアクセスが良好であり、手軽に自然や歴史文化に親しむことができる場所として非常に人気があります。
中禅寺湖と華厳滝
中禅寺湖は、男体山の溶岩による堰止湖であり、その流出口に華厳滝(落差97m)があります。中禅寺湖畔の中宮祠地域は観光などの拠点として賑わっています。
紅葉
日光・鬼怒川・栗山地域の山麓部は、ブナ、ミズナラを主として、カエデ等が混じる落葉広葉樹林帯であり、秋の紅葉が見事です。
八方ヶ原
八方ヶ原は高原山の東麓に広がる高原です。20万株のレンゲツツジが群生し、初夏には一面が赤く染まります。
ニホンザル
山岳部を除く日光全域に生息しています。過去に観光客のバッグを奪うなどの事故が増えたため、日光市は全国で初めて「サルの餌付け禁止条例」を制定して普及啓発を進め、近年被害は大幅に減少しています。
※写真:環境省提供