大山隠岐国立公園は、大山から蒜山、毛無山、船上山を含む山岳地帯および三徳山一帯、島根半島の海岸部分、三瓶山一帯、隠岐諸島の4つの地域から成る変化に富んだ景観を持つ国立公園です。
山地部は、豪快な火山地形、豊かな森林、広大な草原などの多様な要素で構成されており、場所によって個性豊かな山岳景観と、それぞれの環境に適応した多様な動植物を見ることができます。
海岸・島しょは、火山活動・地殻変動・気候変動・沖積作用・浸食作用などの複雑な要因が組み合わさって形成された多彩な海岸景観と、海流などの影響を受けた海岸および島しょの独特の生物環境が大きな特徴です。
また、「国引き神話」の舞台となっているなど、古くから自然と人々の生活・生業との関わりが豊かな地域です。
船上山
屏風のような特徴的な山並みが広がっており、頂上へ向かう途中に雄滝、雌滝の美しい景観を見ることができます。また、後醍醐天皇ゆかりの史跡が残されています。
三瓶山
男三瓶山、女三瓶山、子三瓶山、孫三瓶山などの山々が、中心にある室の内を囲みます。山頂と山麓の草原、山腹の自然林など、変化のある景観を楽しめます。
三徳山
国宝投入堂をはじめとした山岳信仰関係の宗教施設群があります。また、ウラジロガシなどの照葉樹から冷温帯のブナなどの落葉広葉樹まで、自然林が連続して垂直的に分布しています。
ウミネコ
島根半島西端の日御碕沖に位置する経島はウミネコの繁殖地として、国の天然記念物に指定されています。経島へは11月上旬から7月頃までは繁殖のため数千羽ものウミネコが集まり、展望台から間近で観察することができます。
※写真:環境省提供