十和田八幡平国立公園は、本州北部の山岳地帯にあり、八甲田山、十和田湖、奥入瀬渓流などからなる十和田・八甲田地域と、八幡平、秋田駒ヶ岳、岩手山などからなる八幡平地域で構成される、山と湖と渓流の公園です。
十和田・八甲田地域は、神秘的な美しさを誇る十和田湖、やさしく清らかな奥入瀬渓流、樹氷で有名な八甲田山、その豊かな自然環境に育まれて息づく多様な動植物など、四季を通じて変化に富んだ景観を楽しむことができます。
八幡平地域は、日本でも有数の火山地域です。火山現象と冬季の多雪条件が長い時間をかけてつくりだした、多くの湖沼と湿原や、多様な生態系が魅力の公園です。
また、多くの温泉に恵まれていることも、本公園の大きな魅力となっています。
八甲田山系
八甲田山系は、1,585mの大岳を最高峰とし、高田大岳、赤倉岳、さらにその南側に連座する櫛ヶ峰、駒ヶ峰、乗鞍岳、横岳などの火山群の総称です。山体を覆うブナやアオモリトドマツの自然林、山稜部の高山植物や湿原など、すぐれた植物相を見ることができます。これらの山々には登山道が整備されているほか、ロープウェーが通年運行され、冬季でも山岳スキーや樹氷観光客で賑わいを見せます。また、山麓には城ヶ倉、酸ヶ湯、猿倉、谷地、蔦などの趣ある温泉が点在し、湯治利用も盛んです。
温泉
火山地帯にあるため、多くの良質な温泉が点在しています。これらの温泉地は、歴史のある湯治場として知られたものも多く、現在でもそれぞれが個性的な趣ある風情を残しています。また、温泉地は公園利用の拠点、あるいは登山や散策の起点となっていることも多く、登山者をはじめとする公園利用者に親しまれています。
ツキノワグマ
本州最大の陸棲哺乳類です。胸に三日月型やV字状に白い斑紋が入っていることから「ツキノワグマ」と呼ばれています。公園内の樹林帯に生息しています。生態を正しく知って、遭遇しないようにしましょう。
スノーシューハイキング
自然観察会・自然体験プログラム
公園内の各地域では、ビジターセンターが中心となって、地域の特性に応じたさまざまな自然観察会や自然体験プログラムが開催されています。
※写真:環境省提供