伊勢志摩国立公園は、三重県中央部に位置する志摩半島とその周りに広がる国立公園です。伊勢市、鳥羽市、志摩市、南伊勢町にかけて、およそ60,000haの広大な面積を占めています。
伊勢志摩国立公園は、おおよそ2つのエリアに分けられます。一つは、伊勢神宮と背後に広がる自然豊かな森林環境を中心とした内陸のエリア、もう一つは複雑な地形・地質および小さな入り江と岬が無数に点在するリアス海岸に代表される海沿いのエリアです。
ほかの国立公園に比べると、民有地の割合が非常に高く(96%以上)、公園内の居住人口も非常に多いため、地域の方たちの生活、歴史、文化、風習などに深く触れることができるのが特徴で、美しい景観を誇るとともに人と自然の関わりを感じさせてくれる国立公園です。
伊勢神宮
古代から人々は太陽を神として仰いできました。伊勢神宮はその信仰の中心にあり、内宮・外宮を中心として約125の社から成り立っています。
伊勢神宮の敷地の多くが国立公園内にあります。
海女漁
志摩は、昔から「御食(みけ)つ国」として名高いところです。御食つ国とは山海の幸を伊勢神宮に供える地方のことで、志摩では豊かな海と海女がそれを支えてきました。
伊勢志摩の祭り
海で働く漁師や海女は、海上安全と大漁満足を神に願います。伊勢志摩には海で働く人たちからの信仰を受けている寺社が各地にあり、それにちなんだお祭りが行われています。
横山展望台
真珠養殖で有名な英虞湾を一望できます。複雑に入り組んだリアス海岸と真珠の養殖筏が、自然と人間の活動が融合した景観を見せてくれます。
※写真:環境省提供