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佐川急便

鉄道とタクシーを組み合わせた貨客混載輸送によりトラックドライバーの運転時間の短縮と環境負荷低減を実現

サステナビリティ

佐川急便株式会社(以下 佐川急便)は、北海道旅客鉄道株式会社(以下 JR北海道)と共同で実施した「鉄道とタクシーを組み合わせて活用する宅配貨物の貨客混載輸送」が、国土交通省より「物流総合効率化法(流通業務の総合化および効率化の促進に関する法律)」に基づく「総合効率化計画」として4月16日に認定を受けました。なお、佐川急便ではこの認定が8事例目の認定となります。

認定概要

1.背景

全国的に自動車運送業の担い手不足と人口減少等に伴う旅客輸送(需要)の減少により、特に、過疎地域等においては、物流および人流サービスの維持が重要な課題となっています。このような状況下、貨物または旅客の運用に特化してきた従来の輸送サービスのあり方を転換し、一定の条件のもと貨物と旅客を運ぶ「かけもち」ができるよう、規制が緩和されました。
上記の背景から、佐川急便では北海道内の集配効率の向上を図るために列車を使った貨客混載事業の実現の可能性について、JR北海道と検討を進めてきました。その結果、宗谷線 稚内駅~幌延駅間の旅客列車を利用して宅配便を運ぶ、新たな貨客混載事業を始めることになりました。

2.事業概要

(1)事業区間

宗谷線 稚内駅 ~ 幌延駅 間(片道60.0km)

(2)輸送列車(平日のみ)
  • 往路 4326D列車(稚内駅 10:27発→幌延駅 11:34着)
  • 復路 4325D列車(幌延駅 10:56発→稚内駅 12:08着)
(3)輸送方法

①稚内駅→幌延駅間
佐川急便稚内営業所のセールスドライバーが、天塩郡幌延町で1日に配達する荷物を入れた専用ボックスを稚内駅に持ち込み、列車内に積み込んで、稚内駅から幌延駅まで運びます。幌延駅で幌延町の配送委託事業者(※)が専用ボックスを列車内から取り降します。

②幌延駅→稚内駅間
空になった専用ボックスを幌延町の配送委託事業者(※)が幌延駅から稚内駅に向かう列車の車内に積み込みます。稚内駅で佐川急便稚内営業所のセールスドライバーが専用ボックスを列車内から取り降し、営業所に持ち帰ります。

(4)事業開始日

2019(平成31)年4月18日から

3.効果

この取り組みにより、トラック単体で輸送した場合と比較して、CO2排出量を83.6%削減し、ドライバーの運転時間が34%短縮されます。

運用フロー

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※幌延町の配送は佐川急便から業務委託された天塩ハイヤー株式会社が行います。

佐川急便では、新たな配送モードの構築による効率化を目指すと共に、地域活性化に貢献できる取り組みを積極的に進めていきます。